『日本の、これから』憲法9条

昨日、NHKの『日本の、これから』を観た。毎回思うんだが、あの「市民」はどこから選んでくるんだろう。ごく普通の無味乾燥な人というよりは、NGO団体代表の人とか元自衛官とか、どこかスパイスの効いた人を集めているなぁと思った。おかげで議論は白熱して面白かったのだが。
憲法9条の議論に関して言えば、大ざっぱな捉え方だが、改憲派は現実主義的で、護憲派は理想主義的だなと思った。だから意見がかみ合わないのだと思う。「9条があれば日本は平和」という単純な理想論ではないだろうし、だからといって現実に合わせるために理念を曲げてしまうのは本末転倒だ。両極端な「市民」を集めてしまったせいで、議論は平行線になった気がした。
それより驚いたのは、無知と固定観念の恐ろしさだ。あるスタジオの「市民」は、「日本は歴史的にも必ず侵略する側なんだ、だから日本が軍事力を持つのは危険なんだ」と言っていた。固定観念による思考停止の端的な例である。また別の「市民」は、「憲法の全文には『日本の安全保障は他国にまかせる』と書いてある、これは危険だ、だから軍事力が必要なんだ」と言っていた。これも明らかな無知による結論付けだろう。そして番組内アンケートでは「集団的自衛権」の意味を知らない人が半分もいた。これでは国民的議論もままならない。
明日あたり、この番組を観て考えた、憲法9条に対する私の考えを書いてみたいと思います。