数学

プリキュアで学ぶ劣モジュラ関数

Machine Learning Advent Calendar 2015 1日目の企画です.機械学習・人工知能系の国際会議(ICML, NIPS, AAAIなど)のチュートリアルや論文を眺めたことのある人なら,Submodular Function(劣モジュラ関数)という単語に見覚えがあるかもしれません.実際…

Schwartz-Zippelの補題

自分のお気に入りの補題のなかにSchwartz-Zippelの補題というものがある.代数,確率,それに組合せ的な話が出てきてとても楽しい補題である.日本語の文献が少ないようなので,ここで紹介しておきたい.補題のStatementは以下の通りである. Schwartz-Zippe…

“quad”は「4」なのに何故“quadratic”は「2次」なのか

“quadratic equation”といえば「2次方程式」のことだ.一方で,“quad”といえば「4」を意味する.そもそも“quad”はラテン語の「4」である“quattuor”に由来する.“quad-core processor”はコアが4つあるプロセッサーのことだし,“quarter”は1/4のことだし,“qua…

有限体上の線形代数

線形代数の講義で体が主役になることはあまりありません.だいたい R か C くらいを想定しておけば十分です.ところが,有限体上で線形代数を考えると色々と面白いことがあります.そして,組合せ論ではけっこう重要だったりするのです.さて,次の命題のう…

数学協働プログラムシンポジウム『世界は計算!されている』に行ってきた

数学協働プログラムシンポジウム『世界は計算!されている』 に行ってきました.数学の一般講演イベントは珍しい気がしますね.全部は書ききれないので,個人的に面白かったところだけ感想を書いていきます. シンポジウムは桜井進さんのオーガナイズで進行…

『数学の想像力 正しさの深層に何があるのか』を読んだ

京大にいた頃に一度だけお会いしたことのある加藤文元先生(現:熊本大教授)の著書ということで,読んでみた.本格的に数学史を扱った本を読んだのは初めてだったので,数学を研究してる者として非常に楽しめた. 数学の「正しさ」とは 本書のテーマは「数…

Sauer-Shelah Lemma

Vapnik-Chervonekis-Sauer-Shelah Lemmaともいう.いわゆる極値組合せ論の定理.機械学習のVC次元等に応用がある(らしい).集合 $E$ の部分集合族 $\mathcal{F}$ が集合 $S \subseteq E$ を shutter するとは,任意の $X \subseteq S$ に対して $S \cap F …

数学パズル:ガソリンスタンドとサーキット

面白い問題を見つけたのでメモしておく。 円環状の道路に、ガソリンスタンドが点在している。道路上のすべてのスタンドのガソリンを集めても、ちょうど道路を1周する分のガソリンしかない。今、ガソリンタンクが空っぽの車がある。このとき、あるガソリンス…

Schurの公式

型の行列(ただし, A, Dは正方行列*1、A は正則)の行列式と逆行列の公式。 とおき、Schur Complementという。このとき、 であり、 が正則 ⇔ S が正則。S が正則のとき 証明. A の部分は履き出して単位行列にできる。すなわち、 と変形できる(右隅に現れた…

Abelの総和公式

Abel変形ともいう。 という一見ややこしそうな式だが、やってることは簡単で という変形。隣り合う項同士で、余分な項が消えるようになっている。和を差分の和に書き換えたいときに使う。 純粋に代数の公式だが、何故か解析で見ることのほうが多い(気がする…

たのしい確率 〜2つの封筒問題〜

「2つの封筒問題」という楽しそうな問題を見つけた。 2つの封筒がある。片方の封筒には、もう一方の2倍のお金が入っている(たとえば1万円と2万円など)。プレイヤーはどちらかの片方だけの封筒をもらえる。さらにプレイヤーはどちらか片方の封筒をあけて中…