代休2日目

Oh my news』というサイトがある。「市民みんなが記者」をコンセプトに、登録すれば誰でも記事が書けるサイトだ。ただ、個人で書くニュース記事だから、大抵は意見・論評になる。
私は、このサイトは失敗なんじゃないかと思う。なぜなら、今はブログも発達したし、あえて『Oh my news』というサイトの権威に寄りかかって、記事を書く必然性がないからだ。「市民みんなが記者だ」なんてのは、当たり前すぎて面白くも何ともない。何か書きたい人は、ブログを立ち上げて書けばいいのである。
新聞やテレビといった従来型のメディアの利点というのは、プロの構成が効いた質の高い情報を効率的に得られる点にあった。だからこそ、メディアという権威に乗った記事に価値があった。しかし今は、『ウェブ進化論』の中で梅田望夫氏が言っているように「玉石混交の膨大な情報から瞬時に玉を選び出す」テクノロジーの発展によって、プロの眼を通さずとも、ブログから質の高い記事が読めるようになった。従来型の権威構造は崩壊寸前である。
となると、先の『Oh my news』の価値はどこにあるのか。あえて自分の記事を『Oh my news』に載せる価値はどこにあるのか。そのあたりを明確にしない限り、『Oh my news』は玉石混交の中の「石」にしかなれないだろう。